新しい Amazon ElastiCache サービスのアップデートが利用可能

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はじめに

こんにちは、KUDs です。

先日、AWS より以下のメールを受信しました。

新しい ElastiCache サービスのアップデート、elasticache-redis-7-0-7-update-20240201 が ElastiCache クラスターで利用できるようになりました。サービスの更新により、ElastiCache ノードのセキュリティ、信頼性、運用パフォーマンスが向上し、ElastiCache コンソール、API、または AWS CLI を使用して適用できます。

Amazon Web Services, Inc. [email protected]

ElastiCache のサービスアップデートの通知です。

今回の記事では、影響の有無や対応の手順について解説します。

メールの内容確認

この章では、メールをちゃんと一行一行読んでみましょう。

リスク評価、影響分析、適用要否について

リスク評価、クラスター影響分析、およびそれらを適用するかどうかなどの更新の詳細については、ElastiCache サービス更新に関するよくある質問https://aws.amazon.com/elasticache/elasticache-maintenance/を参照してください。

Amazon Web Services, Inc. [email protected]

まずはよくある質問を読みましょう」とのこと。

疑問点があればまず読むべきです。
とはいえ一旦メールの内容読みたいので飛ばします。

サービスアップデート対象の ElastiCache Redis クラスター

このサービス更新に該当する ElastiCache クラスター名:

kuds-redis

Amazon Web Services, Inc. [email protected]

メール内でしっかり Redis クラスター名が記載されていますね。

サービスアップデートの概要

サービスアップデートの概要:
サービス更新名: elasticache-redis-7-0-7-update-20240201、重大度: 中、更新タイプ: Engine-update、AWS 推奨適用期限: 2024-04-21 17:59:59 UTC、自動更新期限後: いいえ、AWS リージョン: ap-northeast-1

Amazon Web Services, Inc. [email protected]

概要が記載されています。

サービス更新名は elasticache-redis-7-0-7-update-20240201

重大度は中

更新タイプは Engine-update

また、2024/04/21 17:59:59 UTC までに実施することが推奨されています。
日本時間に直すと、2024/04/22 02:59:59 JST ですね。

そして、「自動更新期限後: いいえ
これは、「AWS 推奨適用期限を過ぎても、勝手に更新されることはないよ」という意味です。

AutoUpdateAfterRecommendedApplyByDate フラグと同じ扱いですね。

$ aws elasticache describe-service-updates --service-update-name elasticache-redis-7-0-7-update-20240201 --query 'ServiceUpdates[].AutoUpdateAfterRecommendedApplyByDate' --output text
False

サービスアップデートの開始方法

開始するには、ElastiCache コンソールhttps://console.aws.amazon.com/elasticache/home?region=ap-northeast-1#service-updates:awsに移動します。代わりに AWS CLI または ElastiCache API を使用することもできます。サービス更新を適用/キャンセルする方法については、ElastiCache サービス更新のドキュメント ( https://docs.aws.amazon.com/AmazonElastiCache/latest/red-ug/Self-Service-Updates.html ) を参照してください。

Amazon Web Services, Inc. [email protected]

ElastiCache コンソールでも、CLI でも実施可能です。

elasticache-redis-7-0-7-update-20240201 の詳細について

この章では、概要だけではよくわからなかったところを確認してみましょう。

サービスアップデートしなかったらどうなるの?

もちろん、サービスアップデートの内容が受けられなくなります。
「じゃあサービスアップデートの内容ってなんやねん」となるかと思います。

サービスアップデートの内容は?

$ aws elasticache describe-service-updates --service-update-name elasticache-redis-7-0-7-update-20240201 --query 'ServiceUpdates[].ServiceUpdateDescription' --output text
Upgrades to improve the security and performance of ElastiCache Redis 7.0.7 nodes

セキュリティとパフォーマンスの改善」ぐらいしか情報はなさそうですね。
少なくとも、クリティカルな影響はなさそうです。

サービスアップデートの所要時間は?

$ aws elasticache describe-service-updates --service-update-name elasticache-redis-7-0-7-update-20240201 --query 'ServiceUpdates[].EstimatedUpdateTime' --output text
30 minutes per node

1 ノードあたり 30 分とのことです。
とはいえ、 30 分間ダウンタイムが発生するわけではないのでご安心ください。

サービスアップデート時のダウンタイムは?

ノードの観点では数秒です。
サービスアップデートではノードの置換が発生しますが、通常数秒で完了します。

実際の影響はクラスターの構成やアプリに依存するでしょう。

補足

実は、書いてあることのほとんどはよくある質問ページに記載されてます。

だから AWS も「まずは FAQ 読むべし」とメールに書いていたわけですね。

サービスアップデートについては、クエリを指定しなければ各項目が一覧で確認できます。

$ aws elasticache describe-service-updates --service-update-name elasticache-redis-7-0-7-update-20240201
{
    "ServiceUpdates": [
        {
            "ServiceUpdateName": "elasticache-redis-7-0-7-update-20240201",
            "ServiceUpdateReleaseDate": "2024-02-21T18:00:00+00:00",
            "ServiceUpdateEndDate": "2024-06-20T17:59:59+00:00",
            "ServiceUpdateSeverity": "medium",
            "ServiceUpdateRecommendedApplyByDate": "2024-04-21T17:59:59+00:00",
            "ServiceUpdateStatus": "available",
            "ServiceUpdateDescription": "Upgrades to improve the security and performance of ElastiCache Redis 7.0.7 nodes",
            "ServiceUpdateType": "engine-update",
            "Engine": "redis",
            "EngineVersion": "redis 7.0.7",
            "AutoUpdateAfterRecommendedApplyByDate": false,
            "EstimatedUpdateTime": "30 minutes per node"
        }
    ]
}

また、マネジメントコンソールからも確認できます。

https://ap-northeast-1.console.aws.amazon.com/elasticache/home?region=ap-northeast-1#/service-updates/elasticache-redis-7-0-7-update-20240201

実際にサービスアップデートしてみた

AWS マネジメントコンソールから実際にサービスアップデートしてみます。
まずは ElastiCache コンソールを開きましょう。

マネジメントコンソールでの更新手順

Redis クラスターを選択すると、画面上部に以下が表示されます。

Amazon ElastiCache コンソール「利用可能なサービスの更新」
Amazon ElastiCache コンソール「利用可能なサービスの更新」

次に、「更新を表示」をクリックすると、対象のサービスアップデートの詳細画面に飛びます。
画面下部には以下の「クラスターの更新ステータス」が表示されます。

elasticache-redis-7-0-7-update-20240201「クラスターの更新ステータス」
elasticache-redis-7-0-7-update-20240201「クラスターの更新ステータス」

対象のクラスターを選択して「今すぐ適用」をクリックします。

apply-update アクションが正常に処理されました。

作業としては終わりです!
後は順次アップデートされます。
私の場合は 16 分 / node で完了しました。

(それにしても楽ですなぁ。。。)

さいごに

今回の記事では、ElastiCache Redis クラスターのサービスアップデート elasticache-redis-7-0-7-update-20240201 の概要や、アップデートによる影響の有無・所要時間・ダウンタイム、また実際の更新手順について確認しました。

更新も数クリックするだけで完了するのは非常に楽ですね。
フルマネージドサービスありがたや。

以上です。

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